

マンション総合保険とは主にマンションの共有部分を補償するための損害保険で、マンションの管理組合などが加入者になります。
火事や自然災害、その他のトラブルでマンションの共用部分に損害が出た場合、保険金で賄えなかった場合は区分割合に応じて各住戸の所有者がお金を出して対処しないといけません。
また、共有資産になるマンションの専有部分は以下のような課題があります。
マンション総合保険は様々なリスクに備えてしっかり加入しておく必要があります。
昨今は物価・人件費の高騰や自然災害の増加などによって、個人向けとマンション向けの双方で火災保険料の値上げ傾向が続いています。
マンションを管理するための様々な費用が高騰しているため、管理費や修繕積立金の値上げを検討しているか既に値上げを実施した管理組合が多いのではないでしょうか?
当サイトではマンション総合保険への加入や見直しを検討している方に向けて、基礎知識や保険料を安くするためのポイントなどを幅広く解説しています。
保険の見直しはニーズが高まっていることですので、ぜひ参考にしてみてください。

共用部分と専有部分の境については、マンションの管理規則によって異なってきます。
●共用部分
エントランスやごみ置き場、廊下、駐車場など専有部分を除く全ての場所と設備が共用部分です。
外壁や屋根も共有部分として扱われるため、修繕積立金などを原資にして管理組合が大規模修繕で外壁などをメンテナンスします。
玄関ドアの外側が雨風や飛来物で破損した場合は共有部分として扱われて、管理組合がマンション総合保険や管理費の一部を使うなどの方法で直してくれることが多いです。
●専有部分
あくまでも一般的な目安として、住戸内部の空間や設備を指します。
玄関の鍵についても外側から見える部分を住人が勝手に変更すると景観や統一性が損なわれるため、専有部分として扱われるのが一般的です。
●バルコニーの扱い(注意点)
バルコニーについては一般的に専有部分の扱いですが、手すりや外壁側は共有部分になることが多く、大規模修繕の際は各住戸のバルコニーについても床や外壁、手すりなどをメンテナンスすることが多いです。
<火災保険と家財保険>
火災保険は、以下の2つの保険で構成されています。
1.建物を補償する火災保険
2.家具や家電などを補償する家財保険
| 戸建住宅の火災保険 | マンション専有部の火災保険 | |
|---|---|---|
| 建物の 補償範囲 |
建て替え費用を賄うため高額な保険金額を設定する必要がある。 | 壁や床などに限定される。外壁や柱など建物を形成する大部分は管理組合が加入するマンション総合保険で補償される。 |
| 保険料 | 高額になりやすい。 | 比較的安い。建物+家財で加入した場合でも戸建住宅より安くなるケースが多い。 |
マンション専有部の火災保険は、建物の大部分の補償を管理組合が加入するマンション総合保険が担っているため、保険料が安くなります。

マンション総合保険は一般的に地震保険が含まれず、別途でマンション向けの地震保険に加入しないと地震による損害が補償されません。
戸建など一般住宅用火災保険と同じで、原則として火災保険に加入せずに地震保険だけ単体加入することはできません。
地震保険とのセット割などもあるため、マンション総合保険に加入している保険会社の地震保険に加入するのが一般的です。
【地震保険加入率(2021年度、財務省公表)】
| 対象 | 加入率 |
|---|---|
| マンションの専有部分 | 74.9% |
| マンションの共用部分 | 49% |
マンションは耐震性が高いことから、管理組合が地震保険に加入していないケースが多く見られます。
万が一、地震や津波などで大きな損害が出た場合、地震保険に未加入だと住人全員が大きな損失を出す恐れがあります。
マンション総合保険への加入や見直しを検討する際は、地震保険についても検討してみてください。

マンションは耐火性が高い特徴がありますが、多くの住人が生活しているため事故が起こりやすい側面があります。
マンションで起こりうる事故の一例をご覧ください。
キッチンや家電、タバコなどからの発火が多いです。
鉄筋構造などは耐火性が高いですが、それでも火が燃え広がって甚大な被害が出ることがあります。
マンションは簡単に建て替えができないため、大規模な火災では修繕費が高額になりやすいです
多くのマンションには避雷針が設置されていますが、それでも電化製品に被害が出る「雷サージ」という現象が発生することがあります。
高さ20m以下の建物は法律で避雷針を設置する義務がなく、避雷針がない場合は戸建よりも広くて高さがある分だけ落雷事故のリスクが高いです。
ガス漏れやスプレー缶の不適切な使用・管理による爆発事故が多いです。
マンションは自分が気を付けていても、他の住戸の住人から発生した爆発事故で大きな被害を受けるケースがあります。
マンションで水漏れが発生した際は被害が広がりやすいです。
そのため、多くのマンションは排水溝の定期清掃などを行っています。
それでも水漏れ事故が発生するケースがあり、専有部分と共用部分の双方で水漏れ事故に備えた補償が必要です。
共用部分である壁の一部が剥がれ落ちて通行人に当たるなど。
壁や屋根の面積および、バルコニーの手すりなどマンションは事故の原因になりうる設備が多いので、賠償補償もしっかり付帯しておく必要性が高いです。
台風や強風などで外壁や屋根の一部が破損するなどの事故があります。
鉄筋構造のマンションは強度が高いですが、それでも大規模修繕前に直さないといけないような損傷が発生することがあります。
上層階で廊下やバルコニーなどから作業できない部分は、修理費用が高額になりやすいです。
<マンション総合保険の補償範囲>
マンション総合保険は加入者が任意で補償範囲や特約を選べる商品が主流になっています。
なお、火災水災・風災などの基本補償は自動付帯になっているのが一般的で、個人向け火災保険に比べるとカスタマイズ性は低いです。
補償範囲を狭めることも可能ですが、万が一の事故や災害に備えて定番の補償を一通り付帯してマンション総合保険に加入するのが一般的です。

マンション総合保険の保険料は高額ですが、各住戸の所有者が管理組合を通じて協力しながら保険料を支払うのが一般的で、基本的にマンション所有者が支払っている管理費の中に保険料が含まれています。
大きいマンションは保険料も高額になりますが、総戸数が多ければ負担が少ない場合があります。
管理費が高いマンションは地震保険が含まれているケースもあるので、マンション総合保険および地震保険の加入状況をしっかり確認しておくことが大切です。
管理費が高額で修繕積立金が相場より大幅に安い場合は、積立型のマンション総合保険に加入しているかもしれません。
火災保険は掛捨が主流ですが、マンション総合保険は大規模修繕費用の積立とセットになったプランが用意されています。
マンション総合保険は補償内容と保険料のバランスが大切です。保険会社や補償内容を見直せばリスクに備えながら保険料を節約できる場合があります。
各住戸のオーナーが人任せにして共用部分の火災保険に関心を持たないことが多いですが、マンション総合保険についての基礎知識を学んで意見を伝え、お得かつ中長期的なメリットが大きい加入方法を検討することが大切です。